一般社団法人 陽けたら海へ(あけたらうみへ)は、福島の子どもたちを御宿町(おんじゅくまち)に招待し地元御宿町の子どもたちと聴覚に障がいを持つデフキッズと一緒に、10月1日(土)・2日(日)の2日間で御宿町の子ども達と一緒に「海の楽しさ」や「無限の可能性を知り、希望を持つこと」「挑戦することを恐れないこと」を伝えることを目的にサーフイベントを実施しました。震災後に海に入れなくなった福島の子どもたちを招待して始まった本イベントに、今年からはじめてデフキッズを招待しました。ボランティアにも聴覚に障がいのあるスタッフが参加することで”聴覚障がいが個性の一つと受け止めることを目指す”「デフノーマライゼーションの実現」に向けて「AKEUMI Kids 海と日本PROJECT 2022」を開催しました。
このイベントは、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
イベント概要
・開催概要 福島の子どもたち、地元である御宿の子どもたち、聴覚に障がいのあるデフ(コーダ)キッズを招待した1泊2日のサーフイベント
・日程 2022年10月1日(土)・2日(日)
・開催場所 千葉県夷隅郡御宿町
・参加人数 福島の子ども15名、御宿町の子ども14名、デフキッズ6名の合計35名
・協力団体 一般社団法人 御宿町観光協会
それぞれの分野のプロ選手から海のスポーツの楽しさを教わる
サーフィン・ボディボード・SUPをそれぞれのプロ選手が先生となり海のスポーツの楽しさを伝えました。各分野のスポーツの楽しさと合わせて海の怖さを知ることも大切です。プロ選手やボランティアスタッフも海のエキスパートばかりなので、安全は確保され誰1人の怪我や熱中症もなく最高の笑顔で体験することができました。
それぞれが見ている世界はどんなところ?
海で様々な体験をしたあとにはBBQを実施し、その後には福島の子どもたち、御宿町の子どもたち、デフの子どもたちが見えている世界のそれぞれの良いところを話し合い発表をしてもらいました。福島の自然がいっぱいなところやおいしい果物の産地であるところ、千葉の御宿には綺麗な海があることや動物について、デフキッズからは聞こえないからこそ良いこともあり、手話で堂々と話をするから陰口もなく嫌な気持にならないんだと教えてくれました。
海のように誰にでも平等なデフノーマライゼーションを目指して・・・
海は誰にでも平等に波というチャンスを与えてくれます。耳が聞こえなくても聞こえる人と同じようにチャンスをつかみ波に乗ることができます。御宿の海は、福島・御宿・耳の聞こえない子どもたちにたくさんの波を平等に与え、子どもたちは諦めずに何度もチャレンジし海のスポーツを楽しみました。そして、福島か
らきた子どもたちは耳の聞こえない人と初めてコミュニケーションをとる子どもいましたが、ちょっと話をする時に工夫をすることで聞こえる人と変わらずに一緒に楽しむことができるということに気づくことができました。この2日間で経験したことはただ海で遊んだだけでなく、それぞれがたくさんの気づきがあり明日からの風景が一つ違った見方ができると信じています。
<団体概要>
団体名称 :一般社団法人 陽けたら海へ(あけたらうみへ)
活動内容 :「一般社団法人 陽けたら海へ(略称:Akeumi)」は、聴覚障がいを持つプロボディーボーダーの代表理事の「堀 由美恵」が、東北大震災復興支援活動として子供達にボディーボードを体験してもらい笑顔を取り戻していただく活動としてはじまりました。自身の聴覚障がい者としての様々な経験を生かし、聴覚障がい者を持つ子供たち、そのご両親に「夢、希望、笑顔」の持つチカラを届けることで、障がいの有無による不平等を無くし、同時にその活動を通じて次世代の(健常者の)若者にも「夢、希望、笑顔」を持つことの素晴らしさを伝えたい。聴覚障がいを持つ人もそれが個性として受け止めていただけるような社会の実現(デフノーマライゼーション)を目指して活動しています。