Kahului

7月4日 JDSA(日本聴覚障がい者サーフィン連盟)第17回ジャパンデフカップ優勝

福島いわき市四倉海岸にて行われたこちらの大会にプロを引退してから14年ぶりに大会に出場しました。
ヘルニアの手術後海に入り始めてから約半年ぶりのエントリーでもありました。

目標ができると練習も頑張れたし、引退しても海に入り続けてきたので楽しく大会に出れたらいいなと思ったのもありましたが、やはり一番はデフのボディーボーダー人口がもっと増えて欲しいという想いがあります。

私が現役の頃はデフボディーボーダーが沢山いて、健常者の大会に混ざって頑張っていましたが、
やはり結婚してお母さんになって子育てが忙しくなったりといつの間にかデフボディーボーダーの数が減ってしまったような気がしています。
ですので、私が大会に出ることによってまたデフボディーボーダーが増えて欲しいなという願いがあります。

海の中では静かな世界の私たちですが、そこは人との戦いではなく、自分との戦い。
波を見て、うねりがどこにあるか、どこにヒットしてどの方向に崩れていくか。
そこは経験でしか戦えない。そして日々の練習。だとするならば今の自分はどんな戦いになるのだろう。

現役の頃は常に人を気にしていた。あの人はこういう技が得意だから自分はこの技を強みにしよう。とか、気が強い人だからこっちも強くならないといけない。だから友達なんて必要ない。会話なんてしなくていい。

そんな自分だったあの頃から、今はただただ、目の前にあるあの波に乗りたいな。同じ波は二度と来ない。
あの波をどうやって楽しく大事に乗ろうか。そんなことを考えながら大会に出るなんて初めてでした。

同じヒートのメンバーには「頑張ろうね!」とお互いに尊重しあい、時に波の流れもきつかったのでお互いを気にかけながら。自分が選んだポジションに波が来た時、ゆっくりと海と会話をするように技を決めて乗るだけ。
それがとても楽しくて、過去にないリラックスしたとても楽しい大会でした。

結果優勝を頂きましたが、これは手術の時もリハビリの時も常に励ましてくれた友人がそばにいてくれて、試合を応援に来てくれた友人たちのおかげでもあります。

同じくデフの皆さんも、こんなに楽しい大会を開催してくださってありがとうございました!
いわき市の皆さんも無事に開催させていただきありがとうございました。

私自身もこれからもいろんなことに挑戦を続けます。

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