活動報告

AKEUMIデフリンピックスポーツツアー2025第二弾デフバスケ開催いたしました!

2025年5月18日(土)、千葉県立千葉聾学校体育館において、
「AKEUMIデフリンピックスポーツツアー2025第二弾デフバスケ」が開催されました。

第2弾となる今回は、特定非営利活動法人日本デフバスケットボール協会様にご協力をいただき、強化合宿として東京成徳大学との試合観戦とバスケットボール体験を中心に、選手の方々との交流を交えながら、貴重な体験をすることができました。

AKEUMIキッズアンバサダーの内田ゆいちゃん

さらには、解説をしてくださるスペシャルゲストとして、元車いすバスケットボール男子日本代表アシスタントコーチであり、東京パラリンピック銀メダリストの豊島 英(とよしま あきら)様と、元パラリンピックカヌー日本代表、現在はパラリンピックパワーリフティングの選手として活躍している、中嶋 明子(なかじま あきこ)様をお迎えしました。

真剣な眼差しの豊島英さんの贅沢な解説はとても濃かった!
パワーリフティングの中嶋明子さん。違った視点から出てくるあぐさんの意見も面白い!


まずは、試合観戦からスタートしましたが、やはり試合前ということもあり、参加者が集合したころは、体育館内ではウォームアップをしながら真剣に調整する選手たちの姿がありました。普段のイベントではなかなか出会うことのない、緊張感のある場面に思わず私たちも背筋が伸びるほどでした。

今回の試合の相手は、健聴者強豪大学生チーム成徳大学でした。デフバスケットボールの試合では、デフリンピックでは選手は全員補聴器などを外さなければいけません。さらには選抜チームであるため、口話で会話をする選手や、手話でコミュニケーションを図る選手など、年齢も、コミュニケーション方法も様々な選手が集まったチームでした。

試合が始まると、私たちの数十センチ前を走り抜けたり、時にはボールを死守するためにぶつかり合いながら、お互いのゴールを目指して繰り広げられる闘いに、子供たちは目を丸くし、その迫力を目前にしながら、シュートが決まると大きく拍手をしたりして応援しました。

聞こえない、とは思えないチームプレー。フェイントが特に素晴らしくて、聞こえないからこそ、アイコンタクトやちょっとしたサインで的確に意思疎通をし、連続でゴールを決めている選手たちは大変かっこよかったです。
目が後ろにあるのか?声じゃないパスで、相手の位置を信じてボールを瞬間に投げるあのパスは見ていてとても気持ちが良かったです。

試合中は豊島様より、ゲームのながれとしてルール、反則や、注目してほしい点などを解説いただき、手話通訳を通して、聴者もデフの参加者も、理解しながら観戦していました。

元日本代表女子のすずかさん。子供達に終始手話通訳で解説をしてくださいました


参加者たちは、たくさんの複雑なルール、似たような反則、さらには時間に関するルールなどを、場面ごとにわかりやすく説明いただいたことで、目の前でゲームが止まるたびに、また、ボールが2つのチームを行き来するたびに、ゲームの面白さが増してきて、応援にも力が入るようになっていました。

試合結果は、100点越えの得点に、相手チームとは20点以上の差をつけて勝利。
試合後はしっかりとお互いを称え合い、握手をしたりハイタッチをしている姿は感動的でした。

試合が終わり、選手の皆さんへゲストのお二人からのインタビュー、そして、参加者からの質問や感想を伝える場面では、聞こえない中でのチームプレーを行うためのコミュニケーション方法や、困難を打破するための方法などを答えていただきました。

みなさん、バスケ歴はバラバラで、小さなころから続けている人もいれば、大人になってから始めた人もいらっしゃるそうですが、皆さんの意識の持ち方や、行動や発言などが、力強くたくましく、とても素敵でした。
「聞こえないことって何か関係ある?」と思わせるほど。

バスケットボール体験では、基本的な動きを教わったあと、チームを組んでスリー オン スリー スタイルで楽しく体験させていただきました。

試合観戦中は緊張の表情だった子供達も、バスケットボール体験では、顔が見えなくなるくらい大きなボールを上手に使って、選手が両腕をひろげて作ったゴールめがけてシュートを決めていました。
聞こえる・聞こえない、大人も子供も、性別も関係なしに1つのボールを手に、熱気あふれるミニゲームを繰り広げていて、とても楽しく体験会を行うことができました。この経験が子供達にとっていつか壁に当たった時、この瞬間を思い出して欲しいです。
「聞こえないことは関係ない。全ては自分自身との戦いだ」と、選手の皆さんから力強いメッセージを頂いたような気がします。
聞こえる方は手話を勉強なさっている方だったり、同じく聴覚に障がいを持つ方だったり、保護者の方だったり。
実に多様性あふれる参加者の皆さんでした。

最後に全員で輪になり、お弁当を食べながらおしゃべりをしたり、質問をしたり、サインをもらったりして、短い時間ではありましたが、交流させていただくことができました。


デフリンピックを直前に控え、トレーニングに忙しい時期にもかかわらず、貴重なお時間を用意くださり、迫力ある試合に楽しい体験会、さらにはたくさんの交流の時間を作ってくださった日本デフバスケットボール協会様、そして大変ホスピタリティーあふれる選手の皆様。また、ゲストにお越しいただいた豊島様、中嶋様。ありがとうございました。また中嶋様より、参加者、選手の皆様へプレゼントしてくださいました。コーセーマルホファーマー様のハンドケア、敏感肌へのケア商品など皆さんとても喜んでおりました。ありがとうございました!
また、動画や写真の撮影をしてくださった明石太陽様、そし開催までにお打ち合わせや準備などしていただいたご担当者様、ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
子供達にはどの道を選んでも可能性があること、聴に劣ることは全然ないこと、デフならではの強みがあることを知ってもらいたいというお気持ちでこの企画をお引き受けしてくださいました。

このツアーを通して、たくさんの方にデフリンピックの事、強いデフアスリートがいるって事を知ってもらい、
これからの世代の子供達が「聞こえないこと」を誇りに思い多くの人たちにバトンタッチしていくことを願っています。

2025年11月15日から26日まで開催される東京2025デフリンピックにおいて、デフバスケットボールは、東京都大田区総合体育館で開催されます。
デフバスケットボールの競技日程:
2025年11月15日(土)~11月26日(水):東京都大田区総合体育館で競技が行われます。
ぜひ皆さんで応援に行きましょう!!!

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