2024年10月12日~13日、千葉県御宿町に於いて「AKEUMI Kids御宿2024」開催いたしました。
今年で12回目となる今イベントは、東北(福島)キッズからバトンタッチをし、車いすキッズを迎え入れ、新たな取り組みとして以下をテーマにし、1日目は海でのマリンスポーツ、2日目は体育館で全員が車いすスポーツに乗る体験活動を行いました。
・多種多様な障がいを学ぶ
・障害があっても負けない心を持ったリーダーを育成する
・困難にぶつかった時に不可能を可能にするための工夫を考え実践する
・環境問題を考える
今回はテーマに沿って、いくつかの取り組み目標を掲げました。
子供達にはそれらを実践・達成出来たらポイントシールを付与し、チームごとの合計ポイントを上位から表彰する、というチームワークも必要とする今イベントは、たくさんの団体のご協力や協賛をいただき、実現することができました。
開会式では、御宿町石田町長様から、温かいお言葉と素敵な歌声を披露していただき、御宿町の人たちの歴史的な思いやりの物語をお話しいただきました。
ビーチでは車いすキッズのためにNPO法人須磨ユニバーサルビーチプロジェクト様より敷かれたビーチマットが広がり、海陸用車椅子で海までの道が完成されていました。NPO法人須磨ユニバーサルビーチプロジェクト様
午前中に車いすキッズのサーフィン講習会を終えたサーフィン、ボディボード、SUPの講師から手話を交えた自己紹介をいただき、いよいよ海へ。こちらはJASAさんよりご紹介頂き、JASA様
一般社団法人ナミニケーションズ様より講師の方もいらしてくださいました。
一般社団法人サーファーズケアコミュニティNami-nications (Nami-nications Inc.)様
車いすキッズを、講師陣、サポーターチーム、各団体様、みなさんで団結して力を合わせ波は子供たちを乗せて砂浜で待つ家族や応援団のもとへライド!
デフキッズと、車いすキッズの交流は砂浜に文字を書いて言葉を伝えたり、御宿キッズも交えて大きなジェスチャーで気持ちや感動をシェアしている様子や車いすを降りてサーフボードに乗り込む車いすキッズを、各キッズともに協力して、力を合わせて押していました。
講師やサポーターからの力強いプッシュと熱い応援が全て一体となり、美しい御宿の海岸は、色鮮やかなゼッケンが花となり、大きな歓声や手話と、ひまわりのような笑顔がいっぱいになりました。聞こえない子、車いすの子、聞こえる子。
それら障がいを持つ人たちがあつまると、自然と工夫することや、助け合う気持ちが生まれます。
励まし、たたえ合い、喜びを分かち合いながら、共に悔しがったり、嬉しがったり。
イベントが進むとともに、子供たちは思いやりと理解を持って、自ら行動できるようになっていきました。
夜の発表会のために、子供たちは1日の中で学んだこと、気づいたこと、工夫したこと、チャレンジしたことなどを話し合いました。
話し合いの中では、聞こえない子達とのコミュニケーションを工夫しながら、それぞれの視点から気付いたこと、感動したこと。もっとこうしたらいいのでは?これをやってみたらどうだろう?
障がいや年齢・性別に関係なく、意見を出し合いました。
バーベキュータイムでは、手話や筆談を交えながら、お肉がなくなったら、走れる子はお皿を持って、取りに行ったり、配膳を手伝ったりする様子が見られました。
手話や口元が見えるようにテーブルごとに置かれたライトで幻想的な光景のなか、協賛いただいた食事をみんなで感謝しながら頂きました。
チームごとの発表会では全員が、各チームの発表に注目し、感動し、称え合いました。
1日目の海の講師たちからは、温かく力強いメッセージを頂き、子供達からはプロの講師へ質疑応答で、「初めて波に乗れた時の感想」や「プロになるために、どんな人に教わり、どんな練習をしたのか」などの質問が出る場面もありました。
海の講師人、サポーターの皆様に、全員でお礼のあいさつをして、1日目は無事に終了となりました。
2日目は、AKEUMIとしては初めての、体育館でのスポーツ体験を行いました。
日本財団 HEROs 様ご協力のもとアスリートの皆様に来て頂き、車いすスポーツにチャレンジしました。
今回ご参加いただいた、一般社団法人 スマイルコンパスを立ち上げたお二人は手話からのご紹介から始まり、レスリングの登坂 絵莉さんからタックルの実演を、女子サッカーの岩渕 真奈さんからはサッカーボールのヘディングやロングパスを披露してもらい、子供たちは初めて目の前で見る大技の連発に大喜びでした。
今回チャレンジしたのは、車いすスラローム、車いすリレー、車いすアルティメットの3種です。
子供たちは車いすに乗るのが初めて!という子がほとんど。まずは車いすの操作に慣れよう、ということで、パラカヌー・パラパワーリフティングの中嶋 朋子さんよりレクチャーを受けながら、全員で車いすに乗り練習をしました。
操作に慣れたころにはチーム対抗で車いすリレーを行い、まだ1時間もたっていないのに車いすを乗りこなす子供たち、そして車いすキッズのものすごい追い上げに会場は大盛り上がり!
車いすキッズは「こうやって乗るといいよ」「こんなふうに工夫するんだよ」と今度は教える立場になりまさに主役でした。
最後はアルティメットの中野 源一さんより、元気いっぱいの掛け声の中、フリスビーの投げ方、取り方をレクチャーしてもらい、みんなでペアを組み、練習をし、ひとりひとり、投げられたフリスビーを車いすでダッシュして絶妙なタイミングで停止しキャッチしたり、走ってジャンピングキャッチを決めたりする子供達。
キャッチするたびに大歓声や、落としてしまったときは、惜しい!!と励ましたり。
体育館の中はもう、障がいなんて全く感じさせないくらい、デフキッズ、車いすキッズ、御宿キッズ、そして大人たちもみんな一丸となり、楽しく過ごすことができました。
参加いただいたアスリートの皆様からのサイン会では、大人も子供たちに混ざり目をキラキラさせてサインをもらいながら、記念撮影をしたり、握手をしたり。
子供たちにとっては、たくましくてかっこいいアスリートの皆様を間近にみて、言葉をかけてもらえたことはとても素敵な思い出になったことでしょう。
そして、アスリートの皆様と一緒に交流しながらの昼食です。
お弁当は、廃棄物のでないようにMeglooさんよりリユース容器を取り入れ、気候変動問題についても一緒に考えました。今回のリユース容器を使う事にご協力してくださったseatimes様より美味しいご飯を頂きました。
表彰式では、2日間、目標に取り組んできた子供達を称え、特にポイントをあつめることができた順番に表彰しました。
ご協賛くださったトロフィーと、またご協賛くださったプレゼントをもらい、子供たちには全員、一言ずつ、感想や想いを発表してもらいました。
最初は不安な表情だった子供たちが、体育館でみんなと過ごした時間を経て、とても自信に満ちて、胸を張り、しっかり前をみて発表している様子にとても感動しました。
このように、自分の考えを自分の言葉や手話で表現をし、みんなに伝えること。
これは、次世代を担う子供たちにとっては重要なスキルでもあります。
なかなか言葉が出ない子がいても、ゆっくり待ってあげること。出た言葉をしっかり聞いて、見てあげること。こうした、自己表現や自己肯定のスキルを身につけて、伸ばしていき、今度はそれを次の子供たちに繋げていく、未来のリーダーを育成するためのイベントでもありました。
今回の車いすキッズとの交流はAKEUMIとしては初めてのチャレンジでもあります。
それでも、こうして無事に2日間の日程を終了することができました。
子供達や、参加いただいたスタッフ、そしてアスリート、講師の皆様から頂いた激励の言葉や感謝の言葉、中には、改善点のご指摘など、すべてが私たちにとって、次なる活動へのステップアップの糧となります。
ご挨拶いただきました御宿町石田町長様はじめ毎年御宿海岸を提供してくださっています御宿町の皆様
開催にご協力いただきました、
HEROs日本財団様、一般社団法人センターポール様 一般社団法人 スマイルコンパス様
一般社団法人サーファーズケアコミュニティ Nami-nications様
須磨ユニバーサルビーチプロジェクト様、御宿町 藤井荘様、根木 慎志 様
海の講師を務めていただきました、プロ講師の皆様、たくさんの協賛品をご提供いただきました企業様、
映像制作と撮影をしてくださいましたSmile Water shot 様
参加いただきましたキッズの皆様とご家族の皆様サポートくださったボランティアスタッフの皆様たくさんのご支援と応援をくださいました皆様へ心よりお礼を申し上げます。
今回サポートスタッフの中に、東北大震災を経験しイベントに参加した東北キッズが、今度は
大学生となり、サポートスタッフとして来てくれました。
こうしたバトンタッチによって、また新しい世代に活動と想いが引き継がれていくことに、感激と感謝の想いでいっぱいです。
改めて、皆様の思いやりと、温かい気持ちに誠に感謝いたします。
今後も、次世代へ向けてAKEUMIの理念と活動を引き継ぎながら、輪が広がっていくように、活動を続けてまいりますので、どうぞ引き続き応援いただけますと幸いです。